原料用土の機能と特性│調整用土
2013年9月4日
用土の特徴と比較した物を表でまとめております。
◎優れている、○良い、△劣る
◎優れている、○良い、△劣る
原料名 | ゼオライト |
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種類 | 天然物 |
機能性比較 | 通気性○ 保水性○ 保肥力◎ |
pH | 6.5~7.5 |
EC | 0.08~0.15 |
特徴 | 火山活動によつて生じた火山灰が堆積し、長い年月をかけて生成したケイ酸アルミが主体の多孔質鉱石で、カルシウム・マゲネシウム・鉄・ナトリウム・カリウムなどのミネラルが含まれています。邦名を沸石といいます。ゼオライトは触媒・吸着剤・イオン交換剤として様々な分野で活躍しています。イオン交換はカルシウム・マグネシウム・ナトリウム・カリウムなどの陽イオンを保持したり離したりする力のことで、この力が強いと、肥料持ち(保肥力)がよい傾向にあります。 |
原料名 | パーライト |
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種類 | 人造物 |
機能性比較 | 通気性◎ 保水性△ 保肥力△ |
pH | 7.1 |
EC | 0.03 |
特徴 | 真珠岩を砕き高温高圧で焼成してできた多孔質で軽い白色の人工用土。均質で雑菌が特に少ないです。排水性、通気性に優れ、鉢土に混ぜて用土の物理性を改善するために使います。同用途でフヨーライト、ビーナスライトなどがあります。 |
原料名 | ビーナスライト |
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種類 | 人造物 |
機能性比較 | 通気性◎ 保水性△ 保肥力△ |
pH | 6.9 |
EC | 0.59 |
特徴 | 黒曜石を精鉱し焼成して多孔質にしたもの。通気性を高め軽量化する、パーライトと同様の用途で使われます。 |
原料名 | バーミキュライト |
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種類 | 人造物 |
機能性比較 | 通気性◎ 保水性△ 保肥力△ |
pH | 8.4 |
EC | 0.59 |
特徴 | 蛭(ひる)石を高温で加熱し膨張させ、薄板状に剥離したものです。多孔賃で極めて軽く、通気性、保肥力に優れ保水性も良いです。均質で雑菌が特に少なく、病害虫、雑草種子などが含まれていないので、種まき(播種)、挿し木や鉢物用土として使われます。 |
原料名 | 石炭灰 |
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種類 | 人造物 |
機能性比較 | 通気性◎ 保水性○ 保肥力○ |
pH | 8.2 |
EC | 0.15 |
特徴 | 石炭を燃焼させた時に発生する石炭灰のうち、ボイラの厘部に落下した石炭灰の塊を回収し、脱水・粉砕したものです。顕微鏡で拡大すると、小さな孔がたくさんあり、適度な保水性と排水、通気性を持ち保肥力があります。粒度組成からみると粗粒分の多い砂に似ています。また、比重は軽く、多孔質のため表面積は砂の数倍になります。二酸化ケイ素と酸化アルミニウムからできているので、幅広い用途に安心して使えます。雑菌や雑草の種が含まれていないため安心して使えます。 |
原料名 | 木炭 |
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種類 | 炭化資材 |
機能性比較 | 通気性◎ 保水性△ 保肥力○ |
pH | 8.6 |
EC | 0.22 |
特徴 | 木炭を3~ 5mmの粒子に粉砕し、本酢液を含浸させたものです。本炭は表面積が非常に大きく倣生物の住処としての役割や、有効微生物の増殖、通気性、通水性、保肥力の向上に役立ちます。また、寒冷地で地温上昇や融雪の目的でも利用されています。植物に必要な無構成分がバランスよく含まれ、作物の食味向上にも役立っています。 |
原料名 | くん炭 |
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種類 | 炭化資材 |
機能性比較 | 通気性◎ 保水性○ 保肥力○ |
pH | 9.7 |
EC | 0.68 |
特徴 | モミガラを蒸し焼きして炭化させたものです。非常に軽く通気性、保肥性に冨むうえ、根腐れを防ぐ効果もあります。窒素分は含まないが、リン酸、カリ、昔土分などは残っています。木炭同様、水の店敗を防ぐなどの浄化作用もあります。他の用土と混ぜて使うと、地温を高めたり通気性や保肥力が高まります。単体で融雪材としても利用されています。アルカリ性なので、酸性の用土に混ぜるとよいでしょう。 |